【このひと月の食欲不振への対応+クロの血液検査】

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クロ 2021/7/29

「♪~」 その箱、片づけさせてほしいなー

 

腎臓と甲状腺のコントロールに加え、先月からは食欲不振。

対応に右往左往のひと月でした。

食べない原因がわからず、薬もめまぐるしくかわります。

 

自分でもだんだん混乱してきたので、またこのへんでいったん流れをまとめたいと思います。

(現在はクロの食欲も戻りつつあり小康状態です。)

 

 

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これまでの状況

絶叫騒動の原因を探ろうと血液検査をしたら甲状腺があがっていました。

しばらくお薬(メルカゾール)を朝晩1/4錠ずつにふやして様子見です。

体調記録をみると、ちょうどそのころから食欲が低下しています。

【クロの甲状腺がまた悪化していた】
クロの甲状腺検査の結果がでました。2月に調べたときよりもかなり上がっていました。薬をちょうど良い量に調整しても4か月も持たないんだなーと少々がっくり。確定はできませんが、先日の夜中の絶叫騒動は甲状腺由来ではないかということで落ち着きそうです。

 

二週間後に甲状腺の再検査すると、今度はさがりすぎが判明しました。

食欲低下も薬の影響かと思い、メルカゾールの量をちょっぴりへらします。

(朝1/4錠+夜1/5錠相当)

【甲状腺の数値はふたたび乱高下~クロの血液検査+尿検査】
前回甲状腺が上がっていたのでお薬をほんの少し増やし、今回は主にその経過をみてもらったのですが…なんと今度は逆に下がり過ぎてしまいました。一緒に尿検査もしたので、そちらの結果もご報告。それにしても甲状腺って、一度症状が出るとこんなにずーっと悩まされるものなんですねぇ……

 

6/27(日):電話で相談(強制給餌の開始)

薬をへらしても食欲はおちていき、体重も4kgを切ってしまいました。

食欲増進剤のペリアクチンをふやしても、残っていたレメロンにきりかえてみても、食欲はまったく変化なし。

不安になって病院へ電話し、先生に相談しました。

 

とりあえず、甲状腺のお薬は調整前の量(1回1/5錠相当)にいったんもどしましょう

 

それでも食べないときはどうしたらいいでしょうか?

 

食べないのは腎臓にもよくないですからね。

強制給餌をすると食欲がもどることもあるのですが、できますか?

 

はい、できます!

しばらくやってみます

 

ここからウェットを1日4回の強制給餌生活がスタートしました。

【スプーンによるウェットの強制給餌~クロの場合】
クロは今も強制給餌が続いています。先日SNSに上げたクロの(スプーンによる)強制給餌の動画に少し反響がありまして、いくつか質問もいただいたので、今回はその手順等を解説してみたいと思います。

 

6/30(水):病院で相談(ガバペン開始)

結局、強制給餌を続けてみても食欲はもどらず。

ちょうどもろもろのお薬も切れるころだったので、直接病院へいって先生とまた薬の相談をしました。

【食欲が戻らず、薬を戻して強制給餌をスタート】
甲状腺のメルカゾールを増やしてからというもの、クロの体調が不安定です。今現在どんな状況かというと……ほとんど自力で食べないので1日4回の強制給餌。トイレの失敗は増え、ひたすら眠ってます。夜鳴きや興奮は減りました。

 

強制給餌を続けたら体重が戻ってきましたが、食欲は戻らないようです

 

そうですか。

ほかに食欲増進剤として使えるものでは、ガバペン(てんかんの薬)とグレリン(犬用の食欲ホルモン)があります。

まずガバペンを使ってみて、それがだめならグレリン。

それもだめならステロイドを試してみましょう

 

わかりました

まずはガバペンを1週間飲ませることになりました。

 

7/6(火):血液検査(グレリン開始)

甲状腺の薬の量をもとにもどしてしまったため、数値の変化が気になります。

いったん調べてもらおうと検査予約を入れたのですが、連れていく前にクロが薬を吐いてしまい、この日の甲状腺検査は延期になりました…

せっかくクロを連れていったので、このときは腎臓関係だけ調べてもらってます。

 

クロの血液検査結果 2021/7/6

 

2021年7月6日(火) (慢性腎不全の診断から6年と11ヶ月目)

体重 3.96kg
総タンパク(TP) -(基準値:5.7~7.8)
アルブミン(ALB)-(基準値:2.3~3.5)
アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ/Mt内 肝酵素(AST [GOT])-(基準値:18~51)
アラニンアミノトランスフェラーゼ/細胞質内肝酵素(ALT [GPT])51(基準値:22~84)
*アルカリフォスファターゼ/胆嚢、肝機能(ALP)72(基準値:1~58)
胆嚢、肝機能(GGT)-(基準値:1~10)
総コレステロール(TCho) -(基準値:89~176)
トリグリセライド〔中性脂肪〕(TG)-(基準値:17~104)
尿素窒素(BUN) 40.3(基準値:17.6~32.8)
クレアチニン(Cre) 1.95(基準値:0.8~1.8)
ナトリウム(Na)157(基準値:147~156)
クロール(Cl) 120(基準値:107~120)
カリウム(K) 4.2(基準値:3.4~4.6)
カルシウム(Ca) 11.6(基準値:8.8~11.9)
リン(Pi/IP)5.4(基準値:2.6~6.0)
グルコース〔血糖値〕(GLU〔BG〕) -(基準値:71~148)
白血球(WBC) 50(基準値:55~195)
赤血球(RBC) 730(基準値:500~1000)
ヘモグロビン (Hb) 10.9(基準値:8.0~15.0)
血球容積/血液濃度(HCT)33.7(基準値:33~45)
平均赤血球容積(MCV)46.2(基準値:39~55)
平均赤血球ヘモグロビン量(MCH)14.9(基準値:13~17)
平均赤血球ヘモグロビン濃度(MCHC)32.3(基準値:30~36)
血小板(Plt)19.9(基準値:30~800)※猫は一桁でなければOK
ヘマトクリット値 (Ht〔PCV〕) -(基準値:26~46)
———
※T4(甲状腺)-(基準値:0.90~3.70)

*ALPなどの基準値範囲が変更されました。
参考 ALPの基準値範囲変更桟橋動物病院

 

腎不全発覚からのおもな数値の推移

*基準値範囲変更

20217/66/226/84/132/162/21/26
体重3.964.104.244.284.104.004.00
AST4953
ALT51758994102
ALP7265*208183195
BUN40.338.749.651.952.446.543.3
Cre1.952.112.662.712.542.532.46
Ca11.610.911.611.411.111.8
Pi (IP)5.42.73.54.63.13.8
NH339
T40.594.722.384.52
202010/279/299/159/18/188/117/266/285/243/221/19
体重4.114.204.144.244.254.174.134.204.054.203.85
AST48474948516432
ALT81816783628710963
ALP225194213215136223230227
BUN37.741.041.546.351.653.745.839.246.546.741.9
Cre2.312.732.962.812.602.372.272.872.532.091.82
Ca11.311.611.711.110.510.911.710.5
Pi (IP)4.04.53.12.84.03.04.44.34.2
T43.552.641.451.334.615.780.305.58
20199/296/304/212/24
体重4.104.024.104.10
AST5044
ALT11274
ALP238184136
BUN34.139.243.834.0
Cre1.962.082.012.2
Ca11.211.511.511.8
Pi (IP)3.94.44.85.5
201812/2810/307/274/81/14
体重4.154.404.204.424.45
AST37
ALT59
ALP169
BUN35.833.736.837.537.8
Cre2.32.82.52.72.7
Ca11.612.311.912.711.2
Pi (IP)4.53.63.24.24.0
201710/38/205/263/26
体重4.354.44.44.4
AST
ALT
ALP
BUN37.647.236.636.9
Cre2.92.72.82.2
Ca11.710.211.210.6
Pi (IP)4.53.63.83.5
201612/2510/309/187/155/154/32/21
体重4.54.54.44.44.14.24.4
AST46
ALT61
ALP106
BUN37.236.537.132.631.231.026.6
Cre2.72.63.12.02.62.82.6
Ca9.6
Pi (IP)3.54.53.92.44.44.33.4
201512/2711/19/208/96/144/51/25
体重4.74.64.64.64.34.44.6
AST
ALT
ALP
BUN32.933.335.547.337.736.336.7
Cre2.72.72.92.92.92.42.2
Ca10.6
Pi (IP)3.23.82.93.14.54.6
201412/1410/198/237/207/18
体重4.54.14.14.0
AST38
ALT32
ALP100
BUN40.939.733.131.886.5
Cre2.73.12.93.36.6
Ca10.510.4
Pi (IP)3.74.13.34.9

これまでのベスト| これまでのワースト  

 

検査結果を見て

腎臓はわりといいですよ

あ、本当ですね…

腎臓関係が問題ないということは…

今回の食欲不振と、腎機能低下からくる老廃物の影響とは無関係のようです。

 

食欲不振について

先生、ガバペン効きませんでした…

どちらかというとかえって元気がなくなったというか。

毛づくろいもしなくなってます

 

だめでしたか…残念ですね。

では1週間グレリンを使ってみましょうか

 

はい。

あの、しばらく間をあけたら、レメロンやペリアクチンはまた効くようになるんでしょうか?

 

効くかもしれないし、効かないかもしれません。

一度効かなくなった薬は、それ以降まったく効かなくなることも多いんですよ

 

それは耐性がつくというようなことでしょうか

 

うーん耐性というか…

薬のやり取りを何度も繰り返すうちに、受容体がこわれてしまうんですよね。

抗がん剤なんかがその顕著な例です

 

えええ………

けっこうショッキングな話を聞いてしまいました。

薬は時間をあければまた効くようになるとばかり思っていたので。

 

とにかくグレリンが効くことを祈りながらの1週間です。

 

7/12(月):病院で相談(ファモチジン+レメロン開始)

先生、グレリンもだめでした………

 

そうですか…

それでは、もう一度レメロンを試してみましょう。

たびたび吐くということでしたので、食前に胃薬のファモチジンも飲ませてみてください

 

わかりました

(レメロン効いてくれますように)

 

すこし時間もあいたし、きっとレメロンでまた食べるようになる!と期待していましたが……

 

7/19(月):病院で相談(ステロイド+レメロン開始)

レメロンやっぱりだめでした……………

 

うーん…

では、次はステロイドを試してみましょうか

 

え、ステロイドですか。

腎臓によくないと以前伺いましたが、大丈夫なんですか?

 

今回使うのはごく少量なので、すぐにどうというのはないです。

まずは1週間これで様子をみましょう。

これで食欲が出たとしたら、どこかに炎症があるかもしれません

 

わかりました、1週間続けてみます

 

ステロイドといっしょにまたレメロンも出すので、こちらも飲ませてくださいね

 

???はい…

(レメロン効かないのにな…?)

 

そういえばチョビの脳腫瘍ではステロイドでずいぶん助けられました

効くときは劇的に効くというのを知ってるだけに、副作用が怖いのも本音。

クロの食欲、ステロイドの効果やいかに。

 

7/26(月):病院で薬の相談(ステロイド+レメロン継続)

 

先生、ステロイドで食べるようになってきました!

そうですか!それはよかったです

はじめはあまり変化なかったのですが、2~3日たったころから少しずつ自分で食べるようになりました。

 

そうすると、消化管に炎症があったのかもしれないですね。

それがステロイドでおさまったんでしょう

 

ステロイドで食べるようになったのに、なぜレメロンも飲まないといけないんですか?

ああ、それはまた薬の機序(しくみ、メカニズム)が違うんですよ

 

???

まったく効かなくなったレメロンが、なにかでまた少しずつ効くようになるなんてことがあるんですか??

 

今回はおそらく、消化管の炎症でレメロンがうまく吸収できなくなっていたんだと思います。

ステロイドでその炎症がおさまって、レメロンが正常に吸収できるようになり、効果が出たんじゃないかと

 

え!そういうことなんですか…!

(すごい、ちょっと目ウロコ)

 

そうか~

ステロイドそのものの作用で食欲が出たわけじゃなかったんですね。

炎症がおさまると、薬がしっかり吸収されるようになって。

その結果レメロンの効果がちゃんとでるようになった、というわけです。

 

今後の対応

 

 

もう1週間ステロイドとレメロンを続けてみてください。

そのあと少しずつステロイドをへらして、やめられるか見ていきます

 

わかりました!

 

もうしばらくは1週間ごとに病院で相談する生活が続きそうですが、すこし希望もみえてきました。

このままずっと強制給餌になるのかな…とどこかで考えていたので、もしまた自力で食べられるようになれば本当にうれしいです。

 

さいごに

食欲不振、食欲廃絶といっても、原因はけっこうさまざまなんですね。

腎臓が悪いから、血液中の老廃物で気もち悪くて食べないんだ、とどこかで思い込んでたような気がします。

 

まあ、甲状腺薬のせいで消化管が炎症をおこしたのだとすれば、そちらについてはまだ解決できてないんですけどね。

今回の件では、ひとつずつ順番に可能性を試していく(つぶしていく)大切さを、あらためて実感しました。

やっぱりお医者さんてすごいなぁ。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。
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