【甲状腺のコントロールはトライ&エラー~クロの血液検査】

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リンパマッサージされるクロ 2020/7/9

リンパマッサージ(?)されてご満悦

 

前回のクロの検査では、肝臓を調べたはずが甲状腺に異常がみつかる事態となりました。

甲状腺の治療を始めてそろそろ一ヶ月。

その後の経過チェックもかねて血液検査にいってきました。

 

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検査結果

今回は、前回処方してもらった甲状腺の薬の効き具合をみるのがメインです。

あとはいつもの腎臓関係と、前回まで数値高めだった肝臓もいっしょに調べてもらいます。

(あとついでに肛門腺絞りも。)

血液検査

クロの血液検査結果 2020/6/28

いつもの血液検査。画像はクリックで拡大(以下の画像も同)

 

クロの甲状腺検査結果 2020/6/28

こちらは外部に出した甲状腺機能検査

 

院外検査は結果がわかるまで2日ほどかかりました。

 

 

2020年6月28日(日) (慢性腎不全の診断から5年と11ヶ月目)

体重 4.20kg
総タンパク(TP) -(基準値:5.7~7.8)
アルブミン(ALB)-(基準値:2.3~3.5)
アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST [GOT])48(基準値:18~51)
アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT [GPT])62(基準値:22~84)
アルカリフォスファターゼ(ALP)136(基準値:38~165)
総コレステロール(TCho) -(基準値:89~176)
トリグリセライド〔中性脂肪〕(TG)-(基準値:17~104)
尿素窒素(BUN) 39.2(基準値:17.6~32.8)
クレアチニン(Cre) 2.87↑(基準値:0.8~1.8)
ナトリウム(Na)152(基準値:147~156)
クロール(Cl) 116 (基準値:107~120)
カリウム(K) 4.4(基準値:3.4~4.6)
カルシウム(Ca) -(基準値:8.8~11.9)
リン(Pi)3.0(基準値:2.6~6.0)
グルコース〔血糖値〕(GLU〔BG〕) -(基準値:71~148)
白血球(WBC) 55(基準値:55~195)
赤血球(RBC) 765(基準値:500~1000)
ヘモグロビン (Hb) 13.8(基準値:8.0~15.0)
ヘマトクリット値 (Ht〔PCV〕) 37.5(基準値:26~46)
———
T4(甲状腺) 0.30(基準値:0.90~3.70)

 

前回は体重がへっていましたが、その後のペリアクチンの調整でなんとか減少に歯止めがかかっています。

(前夜の点滴100ml分体重が増えてますが、それでも目標の4.1kgは達成)

 

また、くわしいことは後述しますが、今回甲状腺のホルモン量「T4(サイロキシン)」が極端に低下してしています。

クロが飲んでいた量でここまで下がるのはまれらしく、先生もびっくり!

腎不全発覚からのおもな数値の推移

20206/285/243/221/19
体重4.204.054.203.85
AST48516432
ALT628710963
ALP136223230227
BUN39.246.546.741.9
Cre2.872.532.091.82
Ca10.911.710.5
Pi3.04.44.34.2
T40.305.58
20199/296/304/212/24
体重4.104.024.104.10
AST5044
ALT11274
ALP238184136
BUN34.139.243.834.0
Cre1.962.082.012.2
Ca11.211.511.511.8
Pi3.94.44.85.5
201812/2810/307/274/81/14
体重4.154.404.204.424.45
AST37
ALT59
ALP169
BUN35.833.736.837.537.8
Cre2.32.82.52.72.7
Ca11.612.311.912.711.2
Pi4.53.63.24.24.0
201710/38/205/263/26
体重4.354.44.44.4
AST
ALT
ALP
BUN37.647.236.636.9
Cre2.92.72.82.2
Ca11.710.211.210.6
Pi4.53.63.83.5
201612/2510/309/187/155/154/32/21
体重4.54.54.44.44.14.24.4
AST46
ALT61
ALP106
BUN37.236.537.132.631.231.026.6
Cre2.72.63.12.02.62.82.6
Ca9.6
Pi3.54.53.92.44.44.33.4
201512/2711/19/208/96/144/51/25
体重4.74.64.64.64.34.44.6
AST
ALT
ALP
BUN32.933.335.547.337.736.336.7
Cre2.72.72.92.92.92.42.2
Ca10.6
Pi3.23.82.93.14.54.6
201412/1410/198/237/207/18
体重4.54.14.14.0
AST38
ALT32
ALP100
BUN40.939.733.131.886.5
Cre2.73.12.93.36.6
Ca10.510.4
Pi3.74.13.34.9

これまでの最良 | これまでの最悪  

 

検査結果を見て

肝臓

甲状腺機能のコントロールを始めたおかげか、数値はすべて正常範囲にはいってくれました。

こちらはとりあえずひと安心。^ ^

甲状腺

今回の数値(下がりすぎ)からみると今の薬の量はクロには多すぎのようです。

先生自身、少なめから始めたつもりだったので驚いてました。

たまたまクロがこの薬に過敏なタイプだったのかもしれません。

 

薬による甲状腺機能のコントロールには、微妙な調整が必要になります。

その子に合った量をみつけるまで、トライ&エラーをくりかえしながら探っていくようです。

 

飲んでいるのは「メルカゾール」という人間にも使われるお薬。

初回では「1/4錠を毎日朝晩」という指示でした。

 

数値が下がりすぎたので、今回からは「1/4錠を2日に1回」となっています。

これでしばらく様子をみつつ、次回の検査で再調整します。

 

それにしても、一ヶ月であんな高値から低値まで急激に変化するなんて。

クロ自身しんどかったんじゃないかと思うと、なんだか申し訳ない…。

はやくちょうどいい量を見つけてあげたいものです。

体重

レメロンからペリアクチンに切り替えてしばらく安定していた食欲と体重ですが、前回また落ちていました。

こちらもやはり少しずつですが、効かなくなっていくようです…。

 

薬の増加はできるだけゆるやかにしたいので、いろいろ変えながら試してみました。

結果、今のクロにいちばん合いそうな量は朝1/4錠+夜1/4錠と判明。

1日の総量は1/3錠から1/2錠相当に増えたことになります。

 

今はちょうどいい感じに食べているので、少しでも長くこの量でいけるといいなと思います。

腎臓

メルカゾールを飲むと、過剰だった新陳代謝が抑制されます。

すると腎臓も血流量が落ちるため、いったん悪化したように見えるそうです。

でもそれは、過剰な血流で高負荷になっていたものが通常運転に戻るということ。

今のほうが本来あるべき状態なのだという説明を受けました。

 

今回は数値的にCreが悪化していますが、BUNは改善しました。

甲状腺とのかねあいもあるので一喜一憂できませんが、できることはすべてやりつつ、もうしばらく様子をみようと思います。

肛門嚢(のう)

体質・年齢的に肛門腺の分泌物がたまりやすいクロ。

前回お願いしそびれたので、破裂しないよう早めにしぼってもらいました。

 

量は多くありませんがやはり半固形状。

(ふつうはサラサラ)

前回しぼってからあまり時間がたってないので、色は白っぽく粘度もやや低め。

たまっている量が少ないせいかクロの悲鳴も控えめでした(笑)

やっぱり早め早めにしぼるほうが痛みは少ないみたいです。

 

参考 肛門のうのケアについて

【再発した肛門嚢炎には定期的なケアが必要かも】
今回は先月再発したクロの肛門嚢炎(こうもんのうえん)のケアについてです。先日の血液検査の際、お尻の治り具合もチェックしてもらいました。傷口はすっかり塞がって綺麗になっていましたが、たった一ヶ月でまた分泌物が溜まっていたそうです。でもこの前一旦全て絞ってもらったはず…。何かたまっているというのはやはりおかしいわけですよね。

 

血圧

あいかわらず自宅血圧測定はおやすみ中 ^^;

参考 自宅で使えるペット用血圧計

【ペット用血圧計エルデを3匹で使ってみた~猫の血圧測定は難しい?詳細レビュー】
先月届いたペット用血圧計のエルデ。しばらく時間をかけてじっくり使ってみました。基本的な使い方は人間用と同じ。ただ猫の血圧は人間と違ってとても不安定かつ不正確になりやすいそうです。動物病院でなるべくきちんと測れるコツを教えてもらってきたので、以下で詳しく解説します。

 

参考:さいきんの薬、フード、サプリメント

薬、点滴

  • メルカゾール(甲状腺ホルモン抑制剤):2日に1回1/4錠 ←朝晩1/4錠ずつから変更
  • ラプロス(腎不全薬):朝晩1錠ずつ
  • 降圧剤(フォルテコール):1日1回・1/2錠
  • 食欲増進剤(ペリアクチン):朝晩1/4錠ずつ
  • ネフガード(粒):1日に1~3回
  • 皮下輸液:1日おきに100ml前後

療法食など

6月のドライフード

6月は下記のフードをローテーションしてました。

飽きたものを変更しつつ、この中から常時3種類。

食欲が回復したのでローテーションの銘柄が減って助かってます。

 

       

 

【3匹と4匹で2回試食・ロイヤルカナン腎臓サポートドライ】
腎臓サポートは2015年にリニューアル。ロイヤルカナン製品特有の「400kcalあたり」という成分表示を簡単に計算し直す方法もあります。期間をあけて2回試食してもらったのでその分も加筆しました。
【リアルタイム更新】輸液で容態はなんとか安定
祈るような気持ちで毎日の自宅皮下輸液を始めて1週間。病院で量ってもらったところ、体重減少はようやくストップの兆しが見られました。食欲不振で先週まで100g/週のペースで落ちていましたが、輸液のおかげで食欲もゆるゆる復活。輸液の効果は絶大でした。

 

【Medyfas(メディファス)高齢猫用ドライフードリスト(カロリー順)・2018年リニューアル後製品】
メディファスのドライフードは我が家の定番の一つなのですが、2018年秋に(またまた)リニューアル。新メディファス購入時の参考用に成分リストを作ってみました。メディファスの猫用ドライフード全15種類の中から、7歳以上で使えるフードを10種類ピックアップ。比較用として旧製品の成分リストも掲載しています。

6月のウェットフード

ウェットはお休み中のまま変更なし。

少しでいいから、ウェットも食べてほしいんですけどねぇ…。

サプリ:尿素窒素(BUN)対策

BUNを意識してつづけているサプリメント類。(老廃物の低減や便秘解消目的)

こちらも変更なし。

 

 
乳酸菌H&JINについてはこちら。

【猫に乳酸菌サプリメントJIN(ジン)を使い始めて気づいたこと】
腸内環境の改善と免疫力アップをめざし、動物用乳酸菌のJINを再び使い始めました。そろそろ一週間ですがなんと便臭が激減!乳酸菌で糞便が臭わなくなるしくみを調べてみました。ウンチが臭わないとなぜ腎臓病に良いのか?その辺についても考察しています。

 

食物繊維についてはこちら。

【猫にも使える食物繊維、イージーファイバー以外だと?】
JIN(乳酸菌)とイージーファイバー(食物繊維)のおかげで、クロの便秘だけでなく他の猫達のお腹も調子が良くなったようです。イージーファイバーよありがとう!(JINも。)そういえばイージーファイバーみたいな物って他の会社からも出ているの?たまたま思いついて難消化性デキストリンで検索してみました。

 

シャンピニオンエキス美ちょう寿についてはこちら。

【シャンピニオンエキス美ちょう寿をお試し中】
シャンピニオンエキス製剤の「美ちょう寿」をここ2週間くらいクロに飲ませています。前回のクロの検査結果が悪かったときに「腎不全には美ちょう寿がお勧め」と教えていただきました。美ちょう寿は人間の腎不全でもよく使用されているサプリメントで、腎臓の負担になるアシドーシス(血液の酸性化)の緩和が期待されるようです。

サプリ:クレアチニン(Cre)対策

Creを意識してつづけているサプリメント類。(腎臓の炎症抑制や血流改善目的)

こちらも変更なし。

 

アンチノール猫用  

 

アンチノールについてはこちら。

【3匹でお試し・猫用アンチノール~病院からの腎臓向けおすすめサプリ】
ようやくの猫用アンチノールレポです。前回のクロの検査がイマイチで、病院から勧められたのがこのアンチノールというサプリ。うちのかかりつけはめったにサプリメントを勧めたりしないのですが、こちらは以前から病院の猫ちゃんワンちゃんで好感触だったのだそうです。

 

AHCCについてはこちら。

【D-フラクションとAHCC~免疫作用系キノコサプリ2種を比較】
口内炎やガン、FIVなどの免疫に関係する症状に効果が期待されるサプリメントとして、キノコ由来のものがあります。今回はその中のD-フラクションとAHCCを比較してみました。これらはともに病気を治すというより、QOLの向上を目指すものです。

今後の対策

BUN

ネフガードを1日2~3粒以上のペースがようやく定着しつつあるので、このままがんばります。

それ以外の薬、サプリメントもこのまま継続。

Cre

こちらも薬、サプリメントはそのまま継続。

甲状腺

薬(メルカゾール)は指定の量で継続。

ちょっとした体調や見た目の変化を見逃さないよう、気を付けます。

 

さいごに

前回の検査から一か月間、甲状腺の薬「メルカゾール」を毎日朝晩飲ませました。

一見あまり変わらないようでしたが、その間ちらほらと小さな変化もありました。

 

まず、少し便秘気味になりました。

こちらはいつもの乳酸菌などを少し増量することでクリア。

 

次に、少しずつ毛づやや毛なみが悪くなっていきました。

ちょっと前までは、多少ボサつきはしてもツヤツヤしていた毛が、パサつき、もっさりした感触に…。

顔つきもなんとなくボンヤリで、いくらか老け込んだようにも見えます。

 

あとメリット?としては、ペリアクチンを飲んだときの副作用、興奮状態がでにくくなったかもしれません。

 

 

メルカゾールを減量した今も、毛づやはイマイチで少しウンチも出にくいですが、いくらか緩和された気がするような、しないような。

 

これらが単に年齢的なものなのか、薬のせいなのか……こちらにはなかなか判別しにくいです。

 

ただ甲状腺機能亢進症は、新陳代謝が進みすぎて、体ががんばりすぎちゃう病気なので。

薬でがんばりをセーブしたぶん年相応の状態になった、と考えるべきなのかもしれないです。

 

クロももう17歳で、じゅうぶんおばあちゃんですしね……。

でもなんだかさびしい。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。
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