【状況次第では甲状腺の治療が中止?~クロの血液検査】

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クロ 2020/9/17

 

新しい病院に通い始めてまもなく2ヶ月。

ようやく先生ともうまくコミュニケーションがとれるようになってきました。

(色々注文や質問の多い患者で申しわけないです。)

現在は「もし元の病院に戻れなくてもなんとかやっていけそう」というところまでこられてホッとしています。

 

その一方で、クロの甲状腺機能亢進症はあいかわらずコントロールが難航中。

 

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検査結果

甲状腺と腎臓の両方に問題がある場合、一方の治療に専念してしまうと、もう一方がうまくコントロールできなくなります。

どちらもギリギリ許容範囲内におさめつつ、バランスをとってなるべく現状維持していけるのが理想です。

 

何度かためしてみると、どうやらクロは甲状腺のお薬(メルカゾール)が効きすぎるタイプのようでした。

数回の変更をへても適量がみつからないまま、今月も引き続き薬の調整です。

 

血液検査(9/1)

クロ 血液検査結果 2020/9/1

 

2020年9月1日(火) (慢性腎不全の診断から6年と2ヶ月目)

体重 4.24kg
アラニンアミノトランスフェラーゼ/細胞質内肝酵素(ALT [GPT])671(基準値:22~84)
アルカリフォスファターゼ/胆嚢、肝機能(ALP)213(基準値:38~165)
尿素窒素(BUN) 46.3(基準値:17.6~32.8)
クレアチニン(Cre) 2.87(基準値:0.8~1.8)
ナトリウム(Na)154(基準値:147~156)
クロール(Cl) 115 (基準値:107~120)
カリウム(K) 3.8(基準値:3.4~4.6)
カルシウム(Ca) 11.7(基準値:8.8~11.9)
リン(Pi/IP)2.8(基準値:2.6~6.0)
白血球(WBC) 69(基準値:55~195)
赤血球(RBC) 808(基準値:500~1000)
ヘモグロビン (Hb) 12.7(基準値:8.0~15.0)
血球容積/血液濃度(HCT)39.2(基準値:33~45)
平均赤血球容積(MCV)48.5(基準値:39~55)
平均赤血球ヘモグロビン量15.7(MCH)(基準値:13~17)
平均赤血球ヘモグロビン濃度32.4(MCHC)(基準値:30~36)
血小板(Plt)17.0(基準値:30~800)
———
T4(甲状腺)1.45(基準値:0.90~3.70)

 

ここまでの2週間は「メルカゾール1/5錠×朝晩」でした。

T4の数値は基準値内ですが、腎臓への影響を考えるともうすこし上げたいとのこと。

さらに減薬(1/6錠×朝晩)して2週後(9/15)に再検査です。

 

血液検査(9/15)

クロの血液検査結果 2020/9/15

 

2020年9月14(火) (慢性腎不全の診断から6年と2ヶ月目)

体重 4.14kg
アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ/Mt内肝酵素(AST [GOT])47(基準値:18~51)
アラニンアミノトランスフェラーゼ/細胞質内肝酵素(ALT [GPT])81(基準値:22~84)
アルカリフォスファターゼ/胆嚢、肝機能(ALP)194(基準値:38~165)
胆嚢、肝機能(GGT)1(基準値:1~10)
尿素窒素(BUN) 41.5(基準値:17.6~32.8)
クレアチニン(Cre) 2.96(基準値:0.8~1.8)
ナトリウム(Na)153(基準値:147~156)
クロール(Cl) 114 (基準値:107~120)
カリウム(K) 3.9(基準値:3.4~4.6)
カルシウム(Ca) 11.7(基準値:8.8~11.9)
リン(Pi/IP)3.1(基準値:2.6~6.0)
グルコース〔血糖値〕(GLU〔BG〕) 120(基準値:71~148)
白血球(WBC) 62(基準値:55~195)
赤血球(RBC) 827(基準値:500~1000)
ヘモグロビン (Hb) 12.8(基準値:8.0~15.0)
血球容積/血液濃度(HCT)40.0(基準値:33~45)
平均赤血球容積(MCV)48.4(基準値:39~55)
平均赤血球ヘモグロビン量(MCH)15.5(基準値:13~17)
平均赤血球ヘモグロビン濃度(MCHC)32.0(基準値:30~36)
血小板(Plt)13.3(基準値:30~800)
———
T4(甲状腺)2.64(基準値:0.90~3.70)

 

メルカゾール1/6錠×朝晩」で2週間たった結果です。

T4は1.45から2.64へすこし上がりましたが、じゅうぶん基準値内です。

上限まではまだ余裕がありますが、さらなる減薬はせずに2週間このまま継続へ。

次回(9/29)の腎臓の数値を見たうえで、治療方針を選択することになっています。

 

腎不全発覚からのおもな数値の推移

20209/159/18/188/117/266/285/243/221/19
体重4.144.244.254.174.134.204.054.203.85
AST474948516432
ALT816783628710963
ALP194213215136223230227
BUN41.546.351.653.745.839.246.546.741.9
Cre2.962.812.602.372.272.872.532.091.82
Ca11.711.110.510.911.710.5
Pi (IP)3.12.84.03.04.44.34.2
T42.641.451.334.615.780.305.58
20199/296/304/212/24
体重4.104.024.104.10
AST5044
ALT11274
ALP238184136
BUN34.139.243.834.0
Cre1.962.082.012.2
Ca11.211.511.511.8
Pi3.94.44.85.5
201812/2810/307/274/81/14
体重4.154.404.204.424.45
AST37
ALT59
ALP169
BUN35.833.736.837.537.8
Cre2.32.82.52.72.7
Ca11.612.311.912.711.2
Pi4.53.63.24.24.0
201710/38/205/263/26
体重4.354.44.44.4
AST
ALT
ALP
BUN37.647.236.636.9
Cre2.92.72.82.2
Ca11.710.211.210.6
Pi4.53.63.83.5
201612/2510/309/187/155/154/32/21
体重4.54.54.44.44.14.24.4
AST46
ALT61
ALP106
BUN37.236.537.132.631.231.026.6
Cre2.72.63.12.02.62.82.6
Ca9.6
Pi3.54.53.92.44.44.33.4
201512/2711/19/208/96/144/51/25
体重4.74.64.64.64.34.44.6
AST
ALT
ALP
BUN32.933.335.547.337.736.336.7
Cre2.72.72.92.92.92.42.2
Ca10.6
Pi3.23.82.93.14.54.6
201412/1410/198/237/207/18
体重4.54.14.14.0
AST38
ALT32
ALP100
BUN40.939.733.131.886.5
Cre2.73.12.93.36.6
Ca10.510.4
Pi3.74.13.34.9

これまでのベスト| これまでのワースト  

 

検査結果を見て

甲状腺

直近の検査で、メルカゾールの量がなんとかほぼ確定ラインまできました。

かなり微妙な量ですが、現在は「メルカゾール1/6錠相当を1日に2回」です。

ただ腎臓の数値が少しずつ悪化してきているので、その点は先生も私も気になっています。

 

まずはこの量でさらに2週間続けたあと、ふたたび腎臓の数値を検査。

それを確認したのち、ふたつの選択肢からどちらかを選ぶことになりました。

 

甲状腺の治療をこのまま継続するか、スッパリやめてしまうか、です。

 

⇒ 腎臓の数値が改善傾向、もしくは現状維持だった場合

このままの薬の量で、甲状腺と腎臓の治療を平行しておこなっていきます。

(希望すれば甲状腺治療を中止することも可能。)

 

⇒ 腎臓があきらかに悪化傾向である場合

甲状腺治療によって腎臓が悪化してく可能性があるので、甲状腺は治療を中止します。

 

先生の見解としては……

 

私は、猫の寿命はだいたい15歳ていどと考えています。

それを超えている場合、甲状腺機能亢進症をもっている子も多かったです。

むしろ甲状腺のがんばりで生かされている状態ですね。

甲状腺治療を中止すると当然いくらか体に負担がきますが、それを受け入れるという方向もあります。

なにかしんどい症状が出れば、そのつど対応をしていきます。

 

甲状腺治療の中止は、いまの状態を寿命として受け入れ、あるていど自然にまかせるということですね。

甲状腺の暴走によって腎臓が機能しているのであれば、そのまま可能な限りがんばり続けてもらおう、という。

 

よかれと思って始めた甲状腺治療によって腎機能が低下すれば、それが原因で逆に寿命が縮むこともあるわけで………。

どうにも悩ましいですね。

 

いずれにせよ「クロの体がそろそろ限界に近い」という現実は、受けとめる必要があるのでしょう。

 

体重

甲状腺治療を始めてから、理由はわかりませんがクロはこころなしか食欲アップ気味。

なんだかそれって逆じゃないの?と思うんですが…。

 

こちらの先生としては食欲増進剤(ペリアクチン)はできれば飲ませたくないようです。

そのため、「食べてくれるときはなるべく飲ませない」という指示になりました。

 

今のところは2回飲ませたら1回おやすみ、くらい。

毎日体重を見ながら、4.2kg前後を維持できるペースで飲ませています。

腎臓

Cre(クレアチニン)もBUN(尿素窒素)も悪化傾向がはっきりしてきました。

心配ではありますが、とにかく次回の検査待ちです。

 

あと、これまでの検査でずっとPlt(血小板)の数値が低く出ていて、「悪性貧血」と書かれてるのに何も言われなくて気になっていた点。

やっと先生に聞いてきました!

 

ああ、これは猫なので……低く出ても異常ではないんです。

このくらいの数字なら大丈夫ですよ。

猫なら10を下まわるくらいまでいかない限り、問題ありません。

 

 

ええ~~~それ先に言ってくださいよぅ……

腎性貧血がいよいよきたかと、いらぬ心配してしまいました。

 

参考:さいきんの薬、フード、サプリメント

薬、点滴

  • メルカゾール(甲状腺ホルモン抑制剤):1日2回1包(1/6錠相当)ずつ←1日2回1包(1/5錠相当)ずつ
  • ラプロス(腎不全薬):1日2回・1錠ずつ
  • 降圧剤(フォルテコール):1日1回・1/2錠
  • 食欲増進剤(ペリアクチン):1日2回・1/4錠ずつ(ときどきお休み)
  • ネフガード(粒):1日2回
  • 皮下輸液:1日おきに100ml

療法食など

9月のドライフード

現在フードは下記の4種類。

特にjpスタイル(腎臓ガード)がふたたびクロのマイブームのようです。

 

   

 

ハッピーキャットについてはこちら。

【クロのご飯にハッピーキャット追加】
頼みの綱である腎ケアの食いつきがだんだん落ちてきています。これはいよいよ一般フードの成分も調べて探すしかないか……と思っていた矢先、あまり見かけない未チェックの腎臓用フードを発見。ドイツの療法食ハッピーキャットです。どうせこれもダメだろうと思いつつ、早速注文してみました。

jpスタイルについてはこちら。

【腎臓用jpスタイルを試してみました(療法食とケアフードの2種類を比較)】
腎臓用フードの「JPスタイル」を入手し、試してみました。動物病院でしか扱っていないとのことで、輸液をもらいに行った際に受付で相談。これまでこちらの病院では取り寄せたことがなかったようですが、メーカーに問い合わせてもらったところ取り寄せも可能だそう。

 

9月のウェットフード

現在ウェットお休み中。

 

サプリメント

尿素窒素(BUN)

BUNを意識してつづけているサプリメント類。
(老廃物の低減や便秘解消目的)

 

メルカゾールを飲み始めてから、ほんの少しウンチがかため・少なめになりました。

少しずつ乳酸菌と食物繊維をふやしながら様子をみた結果、現在はそれぞれ倍に増量。

それでようやく、ほんのりやわらかウンチになってくれます。

 

クロはもともと何かあるとすぐ便秘になる猫でした。
先日のレントゲンで大腸の蛇行がふつうじゃないことがわかり、おそらくそれが原因かと。
いまは乳酸菌によるコントロールでちゃんと出ています。

 

 

 

 

乳酸菌H&JINについてはこちら。

【猫に乳酸菌サプリメントJIN(ジン)を使い始めて気づいたこと】
腸内環境の改善と免疫力アップをめざし、動物用乳酸菌のJINを再び使い始めました。そろそろ一週間ですがなんと便臭が激減!乳酸菌で糞便が臭わなくなるしくみを調べてみました。ウンチが臭わないとなぜ腎臓病に良いのか?その辺についても考察しています。

 

食物繊維についてはこちら。

【猫にも使える食物繊維、イージーファイバー以外だと?】
JIN(乳酸菌)とイージーファイバー(食物繊維)のおかげで、クロの便秘だけでなく他の猫達のお腹も調子が良くなったようです。イージーファイバーよありがとう!(JINも。)そういえばイージーファイバーみたいな物って他の会社からも出ているの?たまたま思いついて難消化性デキストリンで検索してみました。

 

シャンピニオンエキス美ちょう寿についてはこちら。

【シャンピニオンエキス美ちょう寿をお試し中】
シャンピニオンエキス製剤の「美ちょう寿」をここ2週間くらいクロに飲ませています。前回のクロの検査結果が悪かったときに「腎不全には美ちょう寿がお勧め」と教えていただきました。美ちょう寿は人間の腎不全でもよく使用されているサプリメントで、腎臓の負担になるアシドーシス(血液の酸性化)の緩和が期待されるようです。

クレアチニン(Cre)

Creを意識してつづけているサプリメント類。
(腎臓の炎症抑制や血流改善目的)

こちらは変更なし。

 

  • 脂肪酸サプリ(アンチノール):1日1回・1錠
  • ビタミンBミックス(NOW B-50 100カプセル):1日2回・粉末をごくわずか
  • 冬虫夏草(コルディM):1日2回・粉末をごくわずか

 

アンチノール猫用  

 

アンチノールについてはこちら。

【3匹でお試し・猫用アンチノール~病院からの腎臓向けおすすめサプリ】
ようやくの猫用アンチノールレポです。前回のクロの検査がイマイチで、病院から勧められたのがこのアンチノールというサプリ。うちのかかりつけはめったにサプリメントを勧めたりしないのですが、こちらは以前から病院の猫ちゃんワンちゃんで好感触だったのだそうです。

 

今後の対策

BUN

対策はもうしばらくこのまま現状維持です。

Cre

こちらも薬、サプリメントはそのまま継続。

甲状腺

薬(メルカゾール)もこのまま継続。

 

さいごに

甲状腺治療が思ったよりも大変です。

ちょっと見通しが甘かったかも。

まさか「治療中止」が選択肢にあがってくるとは思いませんでした。

 

最近のクロはさすがにあまりジャンプできなくなり、老いを感じることが増えたとはいえ……

まだまだ元気そうで毛艶も悪くないのに、ここにきて「寿命」を突き付けられるとは。

 

ショックといえばショックですが、妙にどこか冷静な自分もいたり。

(チョビの死以降、ちょっと感覚がマヒしてるのかもしれません。)

今は目の前のクロだけを見て、先のことはあまり悲観しすぎないようにしようと思います。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。
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コメント

  1. あや より:

    いつも読ませていただいて勉強をさせてもらっています。
    あやと申します。
    アメショーのレッドタビー(♂8才 腎臓病闘病歴 約4年5ヶ月)を飼っています。

    ずっとクロちゃんを勝手に応援させてもらってました。
    甲状腺のことも心配ですね…。
    クロちゃんがこれからもずっと穏やかに毎日を過ごせますように。

    たんぽぽ茶やアンチノールなどを真似して取り入れさせてもらってうちのコにも良い影響があったのでとても感謝しております。

    お薬、サプリ、注射や通院…。
    仕方がないけどどうしても費用がかかりますよね…。

    ふと思ったのですが
    シリンジをご自身で調達することはお考えになられますでしょうか。

    ネットの通販から購入できます。
    まとめ買いをして送料がかからないようにすれば病院よりも少しお得に購入できる場合があります。
    参考までに↓我が家の購入先のサイトです。
    https://item.rakuten.co.jp/shopdeclinic/mys-00-0610-83/

    また、たまにメルカリにでていることもあります。
    うちは注射は最初からシリンジタイプで行っていました。
    当初は病院から購入していたのですが、そちらは高かったので、『長く治療を続けるためにもシリンジは自前で用意させて下さい』とこちらから病院側にお願いをして許可を得て使用しています。

    もしもすでにご検討済みでしたらすみません⤵
    いつもお世話になっているので
    少しでもお役に立てたら嬉しいと思い…メールさせていただきました。
    突然で失礼いたしました。

    • M より:

      あやさん

      ご来訪ありがとうございます。
      返信が遅れがちで申し訳ありません。

      シリンジ自体はこれまでもネットで購入したことがあったのですが(カテーテル給餌用など)、点滴用のものも購入できるというのは盲点でした。
      経験談をありがとうございます!
      とても参考になります。

      新しい病院にはどうやらまだしばらく通うことになりそうですし……
      金額的に少しでも負担が減らせるのであれば、ネット購入も視野に入れておこうと思います。