ブログではちょっとごぶさたになってしまいました。
多忙のためしばらく更新が止まっていました。
(このあとまたしばらく止まるかも。)
ツイッターやインスタグラムをチェックしてくださっている方はすでにご存じかと思いますが、今月半ば以降チョビの体調が悪化しています。
備忘録を兼ね、急変から現状までをまとめました。
今回長いです。すみません。
チョビのこれまで
わが家のチョビは昨年秋以降トラブル続きでした。
年末には旋回などの異常行動が見られたため精密検査をしてもらっています。
年明けにその検査結果が出て、チョビの脳腫瘍がほぼ確定。
ですが処方されたステロイドを飲み始めると、辛そうな症状は次第におさまっていきます。
チョビは薬のおかげで奇跡的に穏やかな時間を手にいれることができました。
もちろん完治はしない病気なので、期限付きであることはわかっています。
それでも少しでも長く痛みや辛さのない生活を送れるよう考え、過ごしてきた日々でした。
体調安定期の終わり
3月半ばくらいまでは大きな不調もなく静かににすごせていました。
3月13日(金)
いつものようにテーブルの下でくつろいでいるチョビ。
この頃まではごはんもよく食べ、トイレもばっちり。
ステロイドのせいもありますが、食べ過ぎによる糖尿病を心配するくらいたくさん食べていました。
今思えば、この時期に体重をもとのレベルに戻せたおかげで体調を崩してからの貯金ができたともいえますね。
毛艶はよく、動きも活発です。
3月15日(日)
左の瞳孔が閉じないことを除けば以前の元気なチョビそのままでした。
体調が急変
ところが、3月半ばをすぎたあたりから異変が起こり始めます。
3月16日(月)
昨日「落ち着いている」と書いたそばからこんなことに…。
あまりの急変ぶりに、家族皆ショックを隠せません。今は無理に食べさせても吐くので、薬のあと点滴を100mlして寝かせました。
— kuro@腎不全猫 (@kuro_kidney) March 16, 2020
この時期以降、断続的に吐くようになっていきました。
脳の腫瘍が少しずつ大きくなり、胃腸の働きをコントロールする部分に影響がでてきたのかもしれません。
いったん回復
異常な食欲をおさえるためにステロイドの量を減らしていましたが(1日1/4錠)、嘔吐が始まってからは元の量(1日1錠)に戻しました。
3月17日(火)
薬の量を増やしたおかげか、荒れた天候がおさまったせいか。
今思えば一時的なことでしたが、ここでいったん体調は落ち着きます。
3月18日(水)
少し体調が戻ると、ステロイド増量による副作用でふたたびの爆食が始まってしまいました。
盗み食いしようとしてネズミ捕り(粘着シートタイプ)にひっかかってしまったのです。
うちでは以前からフードの在庫を、ロフトに置いたプラスチックケースにしまっています。
チョビはそれを知っていて、これまでもたびたび盗み食い目的でしのびこんできました。
チョビの病気が発覚して以降は「もうそんな元気もないだろう」と気を抜いていたのですが…
今回はステロイドの増量で爆食が再発し、こっそりロフトに入りこんだようです。
(うちでロフトのはしごをのぼれる猫はチョビだけ。)
ベタついたチョビの毛皮をきれいにするのはかなり骨が折れましたが、そこまで元気になったことがちょっと嬉しかったりもしました。
体調不良の再発
落ち着いてくれたと思った体調でしたが、すこしずつまた異変が……。
3月20日(金)
天候の悪化が引き金となるのか、だんだん嘔吐も増えていきます。
3月21日(土)
これくらいの時期からドライフードを食べなくなりました。
チョビは自力で動く程度には復活しましたが、固形物を食べてくれません。
ウェット、ペースト、液体など少しでも興味を持つものをあげてます。
夜、お薬を追加。
朝には少しでも元気を取り戻してくれてますように…— kuro@腎不全猫 (@kuro_kidney) March 20, 2020
まだ口からは食べていたので、ロイヤルカナンの退院サポートなど、ムース状のウェット缶をシリコンスプーンで強制給餌していました。
それでも量は1日に40~50gがやっとな感じ。
次第に体調が不安定になり、悪化へ
食欲の低下が顕著になっていきます。
3月22日(日)
この日はクロの血液検査をしたので、先生にチョビの体調も相談しています。
以前家族で話し合ったとき、チョビには鼻チューブまでやらないことになっていました。
ですが、念のための可能性として、チョビにまだ設置できるかどうかだけ確認。
自分で動けるうちなら問題ないとの回答でした。
ステロイドは最大2錠まで増やしていいといわれたので2日くらい2錠で様子をみました。
ですが目に見えるほどの改善がなかったので、そのあとは元の量に戻しています。
3月23日(月)
吐き気がひどいせいか、口から何かを飲み込むことをひどくいやがるようになりました。
口からウェットを与えることも、錠剤を飲ませることも難しくなっていきます。
ついに何も口にしなくなる
3月24日(火)
自力では水すら飲めなくなりました。
このままでは脱水がひどくなると思い、本格的に皮下点滴を開始。
このままでは衰弱するの見ているだけで、薬を飲ませることもできません。
経鼻カテーテルを設置
せめて薬だけでも……
ひとり悩んだ結果、それにはもう鼻チューブしかないんじゃないかという結論に至ります。
3月25日(水)
以前の家族の話し合いで、いったん「しない」と決めたチョビの鼻チューブ。
でもいざ見守るしかできないとなると、家族の動揺は大きくなっていきます。
結局ふたたび家族会議へ。
その結果、「チョビがどうしてもチューブを拒否するようであれば、そこで中止」という条件で、鼻チューブの設置に挑戦することになりました。
鼻チューブ(経鼻カテーテル)はおとなしい子ならほとんど麻酔なしでおこなえます。
今回のチョビはちょっと弱っていたこともあり、あまり抵抗しなかったので麻酔なしでの決行です。
鼻の穴に麻酔ゼリーをちょっと塗り、10分もかからず入れることができました。
(設置を見学させてもらいました。)
チューブを入れるまではぐったりしていたチョビでしたが、胃に大量にたまっていた胆汁を抜いてもらうとあっという間に晴れやかな顔に……!
この変化に、つきそっていた私も父もかなり驚きました。
胆汁は刺激が強いので、胃に逆流してたまっているとひどい吐き気が起こるそうです。
それを抜いてあげられるようになっただけでも、設置してよかったと感じました。
これまでチューブには「入れる」機能しか期待していなかったのですが、「抜く」機能もあるというのはとても勉強になりました。
相当いやがるかと思っていたチューブでしたが、ほとんど気にしていません。
初めのうちはたまにカラーをつけることもあったのですが、今では触ったり掻いたりすることもなくなり(それだけ弱ったとも言えますが)、そのままにしています。
チョビに夕方のご飯。
よだれが少し出ていたので注意しながらクリティカルリキッドを少量注入したところ、やはり全部戻してしまいました。
今後はよだれがあるときは胃液の吸出しだけにします…。胃腸が悪い場合、夕方以降の注入は気持ち悪くなりがちだそうです。(夜にかけて胃液があがってくる)
— kuro@腎不全猫 (@kuro_kidney) March 26, 2020
胃液が抜けることに安堵したのもつかのま、そう簡単なことではないこともわかってきました。
当初は「たまったものを抜けば楽になる」くらいに軽く考えていましたが……
「胆汁」は胃の刺激になるので抜かなければいけませんが、「胃液(胃酸)」には電解質が含まれているためむやみに抜いてはいけないとのこと。
色が黄緑~深緑色の液体は「胆汁」。
黄色~黄土色のものは「胃液」。
素人にはこの二つはものすごく判別しにくく、今もたびたび写真で看護師さん(院長先生の奥様)に判断をお願いしています。
胃液は抜いてすぐならそのままシリンジで戻しても大丈夫だとか。
今では「これはあきらかに胃液だった」というときには戻しています。
フェロビタは、チョビが受け入れてくれるならなめさせても良いとのこと。
まだ試してないのですが、やっぱりちょっと難しそうかなぁ……。
チョビの介護生活は家族全員で協力
不運なことに、今現在、私はめちゃくちゃ多忙な時期にあたっていました。
そして、チョビは父に一番なついています。
この2つの理由で、できればチョビの薬とリキッドの注入は父に担当してもらいたい…。
3月27日(金)
すると父自身も、ずっと可愛がってきたチョビの世話はなるべく自分がやってあげたいといってくれました。
ありがとう、助かります…!
まだまだ元気で若くみられる父ですが、すでに後期高齢者。
こまかい作業や手順が覚えられず苦労していたようです。
それでも何度か練習を繰り返すうちにかなり上達してくれました。
ちなみに母は以前の抗がん剤の副作用で指先の感覚が鈍くなっており、注入作業はすべて不可。
そのため今回はチョビの直接サポートからはずれ、主に人間のサポートをしてくれています。(私や父担当の家事の一部肩代わりなど)
「とにかくチョビのために、家族全員で力を合わせよう」とめずらしく(笑)一致団結しています。
やっぱりチョビも、長年ずっと一緒にくらしてきた大切な家族の一員なんですよね。
3月28日(土)
がんばってくれてる父ですが、まだ慣れないせいで注入作業に時間がかかります。
さらに今まで本格的な猫介護をやったことがないので、すぐ注入の時間やタイミングを忘れる。
私が隣でやきもきしてすぐ口をはさむので、父もキレ気味でした。
ただ、私は翌日曜日にイベントの担当があるため、どうしても丸一日近く家をあける必要がありました。
ゆっくり慣れてもらう時間がないので、なんとかこの日のうちにマスターしてもらえないかなぁという…… ^^;;
そこでケンカをしながらも、あーだこーだと二人でマニュアルやスケジュールを作り直し。
そのマニュアルで、なんとか父もひとりで薬やリキッドを入れられるようになってくれました。
感謝です。
3月29日(日)
…ところが。
コロナの感染者急増で恐れをなした両親に、私は外出禁止令を出されてしまい、すったもんだの末にギリギリ調整にあたってイベントを中止。
その結果ぽっかり時間があいたので、一日父とチョビに手を出さず遠くから見守ってみることにしました。
すると予想外に、朝早くからさくさくとひとりで世話をこなす父。
1日4回の薬とリキッド注入は、とりあえずほぼ問題なく終えられました。(たぶん)
なんだか私がいなくても問題なさそう ^^;
むしろ父が担当した今日のほうが、チョビの体調の良い時間が長い気も…。
チョビの体調について、ご心配やアドバイスありがとうございます😌
現在胃腸を動かすプロナミド、吐き気止めのセレニア、胃酸抑制のガスターと、使えるもの全てをほぼフルの量で使っていますが、こんな状態です…。何も入れなければ胃も楽そうなので、もう無理には注入していません。
— kuro@腎不全猫 (@kuro_kidney) March 29, 2020
私の場合「一日にこれだけの量をいれないと栄養が足りない!」と少し無理強いするところがあったかもしれません。
それが負担になり結果的に吐かせてしまっていたのかも。
あと、仕事を複数抱えていたのでそちらが気になってしまい、早く注入を終えなければという焦り。
このへんはワンオペ介護あるあるかもしれませんが。
父の様子をみていると、注入にはかなり時間をかけ、チョビに話しかけながらゆったり行なっていました。
私の性格がもともとせっかちなせいもありますが、このへんはちゃんと見習うべきでしょうね。
さいごに
基本的な注入作業は父の担当になりましたが、お昼だけは、フクのときのように私がいったん帰宅して注入することになりました。
現在、一日に入れられる液体はクリティカルリキッド40~50mlと薬用の水40mlほどががせいぜい。
それもたびたび吐いてしまうので完全にはとれていません。
このままだと確実に脱水になるので、毎日皮下点滴を250ml入れています。
(こちらは私の担当)
あ、でもこんな状態のわりに筋力はまだあるので、調子がよければ高い場所に跳び乗るんですよ!
驚きですよね。
もちろんまだ階段上り下りもするし、トイレも自力で行ってます。
ツイッターにも書きましたが、お薬で使えるものはすでにフルに近い量で使用しています。
胃腸を動かすプロナミド。
吐き気止めのセレニア。
胃酸抑制のガスター。
それに脳腫瘍のお薬としてのステロイド。
明日病院にお薬をもらいに行くので、もしかしたらここに肝臓用のウルソが追加になるかもしれません。
薬はフクのときとほとんどおなじ内容なのですが、あのときはこれらでもうちょっと落ち着いていた気がします。
チョビにはあまり効果が感じられないということは、それだけ深刻な状態なんでしょうね。
今はチョビの辛さ軽減を最優先し、できるだけしんどくない時間を長く作ることを目標にしています。
コメント
こんばんは。
チョビちゃん…愛されてますね!
お父さまとチョビちゃんには二人だけに分かる今まで過ごしてきた時間があるのだなと思いました。
チョビちゃん、補液も行い体力的に余裕があるのなら(体重もありそうなので)チューブからの栄養補給は量にこだわらず最低限でも大丈夫かなと思います。
食事を取れてないのに、薬の量が増えすぎも負担かなと思うので今の状況では嘔吐はしっかり止めてあげたいのでセレニアとステロイドだけで様子を見るのも良いかと思います。
セレニアは飲み薬でしょうか?
病院が処方してくれれば、補液の途中でゴムから入れる注射薬か直接セレニアを注射で打つほうが吐き気があるときは負担も少なく効果が得られるかなと思います。(吐き気がひどいのに口から入るのは食道や胃にも負担になるかなと)
日本ペット中医学という、動物病院だけで取り扱っているペット用の漢方薬もあります。(JPCMペット中医学でヒットします)
価格も比較的リーズナブルで腫瘍や胃腸など幅広い症状に対応しています。
相談すれば、チョビちゃんを連れて行かなくて受診相談で対応してくれるかと思います。
いまは、できるだけ緩和優先でプラスよりマイナスで考えて本当に必要なアプローチでチョビちゃんの回復を待ってあげてください!
フクちゃんのチューブ経験が沢山生かされ、もう一度チョビちゃんに楽しい時間が流れるよう願ってます。
> コニシマイさん
チョビが亡くなってからの返信になってしまい申し訳ありません。
闘病中は色々なアドバイスをありがとうございました。
ブログだけでなくツイッターやインスタグラムなどでも、たくさんの方々に応援していただけてチョビも驚いたのではないかと思います。
検査後小康状態になり3月後半に再発するまでの3ヶ月間は、神様にもらった宝物のような幸せな時間でした。
なるべく以前と同じように過ごすことを心がけたので、チョビにも「当たり前の普通の日々」を堪能してもらえたのではと思います。
闘病がコロナ自粛の時期と重なり、家族全員で寄り添う時間が作れたことも、不幸中の幸いだったかもしれません。
今はまだ辛いですが、いつかまた、楽しい記憶とともにチョビを思い出せる日が来ることを願って…。