神経質な猫用フード
実は先日ご厚意で、チョビ用にとヒルズの c/d マルチケアコンフォート(ドライ)をすこしわけていただきました。
c/dマルチケアコンフォートは神経質な猫のメンタルに配慮した成分配合だそうです。
さっそくためしたところ、チョビはたいそう気にいったようでした。
(シロにも好評)
気むずしかし屋さんなチョビの定番フードに今後くわえてみたいと思います。
とりあえず、年内に血液検査につれていくのはすこし延期の予定です。
もうちょっとc/dをつづけてから病院へいけば膀胱炎にならないかも……というあわい期待で。
効果がでるかはわかりませんが。
さて今回の本題は、そのチョビのハゲの原因と思われる来客のひとり、北海道の叔父の話です。
以降は猫とも腎不全ともほぼ関係ない話なのでおひまな方だけごらんください。
家畜専門獣医師だった叔父
叔父は北海道で、牛や馬をみる家畜獣医師をしていました。
すでに引退していますが、キャリアもながくずいぶんふん闘していたようです。
かつて、うちではじめてひろった猫が妊娠し、どうしてよいかこまったわが家は叔父に相談したこともありました。
(けっきょく里親募集をして、子猫のもらい手をみつけました。)
わかいころはものしずかなイケメン獣医師だった叔父。
※個人の感想です
動物好きのおさない私にとってはあこがれの存在でした。
まあ……ながいこと会っていないあいだにすっかり下ネタ好きで声のでかい田舎のじーさまになってましたが(笑)
仕事が牛・馬の種つけだと、みんなそうなっちゃうんでしょうかね~ (^_^;
そんな叔父ですが、やや自嘲気味にむかし話をきかせてくれました。
叔父が死なせた犬
叔父は、以前かっていた8歳の犬を、子宮蓄膿症で死なせてしまったといっていました。
「おれが殺した犬」という言いかたをしていましたので、やはり悔いがのこっているのでしょう。
子宮蓄膿症というのは、避妊手術さえしていればさけられる病気です。
そもそもなぜ避妊手術をしなかったのかと聞くと、家畜獣医師である自分としては避妊手術はできなかった、と。
家畜専門医は、家畜にげんきな子をたくさん産ませてなんぼという世界だからでしょうか。
さらに、子宮蓄膿症の摘出手術をしてたすけることはできたけれども、非常に迷い……けっきょく、そのままなにもせずに看とったのだそうです。
時代背景
現在の、犬猫をみる獣医師でそのような行動をとる方はほぼ皆無かと思いますが……
数十年前の北海道の片田舎で、家畜にかこまれて生活している獣医ではそういうことがありえたのかもしれません。
おそらくそのころの時代背景というのもあるのだと思います。
「かつての田舎では、飼い犬や猫を『病院につれていく』という発想自体がなかった」と叔父はいっていました。
避妊手術をしなかったというのもその延長線上にあるのかもしれません。
あくまでも番犬やねずみ駆除を目的に「飼ってやっている」という意識がつよかったのでしょう。
ただ避妊手術の是非に関しては、いまも飼い主側の価値観はさまざまなので……
一概に「こうするべき」とはいいにくい部分はありますね。
昔はうちのあたりも大差なかった
今から30年ほど前に私がひろったちいさな子猫は、ゴミすて場にすてられて餓死寸前でしたが、そんなのはよくあることでした。
近所のおばさんは、ノラ猫が子どもをうんだといってはそのたびにちかくの川にながしていました。
子どものころ、すて猫を動物病院につれていったら、「金のない子どもがくる場所じゃない!」と獣医にしかられ、追いかえされました。
(ほんとうにそういわれた。)
都市部近郊の地域でもこんなもんです。
さらに田舎の地域では、おしてしるべしでしょう。
先代の猫がいた15年ほどまえですら、まだそんな空気はのこっていました。
猫の健康管理についてまともな知識がいきわたるようになってきたのはせいぜいこの10年ほどという印象があります。
さいごに
正直私には、かつて叔父がとった行動は理解できないものでした。
私は単純なのでつい叔父をせめたい気もちになりましたが……
いまさらどうこういってもしかたのないことです。
叔父自身の獣医師哲学にかかわわることかもしれないので、安易に批判をするのはつつしみました。
ただ今回は、ひとくちに獣医師といっても、立場によって価値観はさまざまなんだな…ということをつよく思いしったできごとではありました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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