以前ブログで、おもなリン吸着剤を比較してみたことがありました。

気になっていたPEキドキュアをようやく入手。
今回さっそく猫たちにためしてもらいました。
以下、ご指摘があったので追記します。
追記1 実際にキドキュアのテストをしたのは10月1日です。この記事の内容は、クロにラプロスの投与が始まる(10月3日)よりも前の時点のことになります。
追記2 含有されているゼオライトやキトサンには活性炭と類似した作用があります。そのため、医薬品とは2時間以上間隔をあけるようにしてください。(法人向け情報のページより。PDFの説明書にはそのむね書かれていませんでした。)ちなみに今回のキドキュアテストは、それぞれの猫の投薬から2時間半あけておこなっています。
製品名:PE キドキュア(PE Kidcure)
パッケージには猫用と書いてありますが、犬でも問題なくつかえるということです。
ボトルは60g入り。
手のひらサイズという感じです。
原料・成分
◆原材料
米胚芽・大豆発行抽出物・樹木抽出物、キトサン(カニ由来)、ビートオリゴ(ラフィノース)、加工デンプン、炭酸カルシウム、天然ゼオライト、環状オリゴ糖(α-シクロデキストリン)◆成分・分量(0.5g中)
炭酸カルシウム80㎎、キトサン65㎎、天然ゼオライト25㎎、ビートオリゴ糖(ラフィノース)50㎎、環状オリゴ糖(α-シクロデキストリン)10㎎を含む◆内容量:粉末 60g
◆栄養成分表示 [100gあたり]
粗たん白質 6.5%以上、粗脂肪 0.2%以上、粗繊維 0.3%以下、粗灰分 25.4%以下、水分 8%以下◆代謝エネルギー 233kcal以上
公式 株式会社ぺティエンスメディカル (PEキドキュア)より引用(以下同)
リン吸着剤としてはカルシウムタイプ。
(カリナール1やイパキチンもカルシウム系ですが、レンジアレンは鉄系です。)
整腸作用をうたってはいますが、乳酸菌そのものははいっていません。
腸内の善玉菌の栄養になる成分(プレバイオティクス)が配合されています。
水溶性食物繊維が配合されているので、便秘にも効果がありそうです。
特徴
猫用栄養補助食品:PE キドキュア
腎臓の健康維持をトータルサポート
腎機能低下時の消化管内の窒素代謝物とリンをまとめて吸着・排泄。
整腸作用と便秘対策をこれ1つで実現。■3つの機能が一剤で実現。
・尿毒素(窒素代謝物)を吸着し排泄
・リンを吸着し排泄
・整腸作用と便秘対策
○猫に嗜好性の高いパウダータイプ◆製品の特徴
【3つの吸着成分】
~窒素代謝物・リンを吸着・排泄~
●炭酸カルシウム:消化管内のリンと結合してリン酸カルシウムとなり、便と一緒に排泄。
●天然ゼオライト:腸管内でリン及び尿素、アンモニア、尿酸などの窒素性老廃物を選択的に吸着除去。
●キトサン:腸管内で尿素、アンモニア、尿酸などの窒素性老廃物を選択的に吸着除去。【3つの整腸作用と便秘対策成分】
~腸内フローラを整え、腎臓の健康維持をサポート~
米胚芽・大豆発行抽出物・樹木抽出物:プロバイオティクス(腸内フローラのバランスを改善することにより人に有益な作用をもたらす生きた微生物)とプレバイオティクス(プロバイオティクスの働きを助ける物質)の機能を持つバイオジェニックスとして腸内環境の健康に関与。
ビートオリゴ糖:プレバイオティクスとして腸内ビフィズス菌の栄養源となり、その数を増加させる働きがあります。
α-シクロデキストリン:水溶性難消化デキストリンで、便の水分量を保持し、便が固くなるのを防ぎます。
◆給与の目安
下記の量を目安に食事によく混ぜて与えてください。
給与量は、1日の食事の回数に合わせて調整してください。(付属スプーン1杯=約0.5g)
(例:体重4kgの猫で1日2回の食事の場合、1回の給与量はスプーン1杯です。1日量=2杯)◆体重 給与量
2.5㎏以下 スプーン1杯、2.5~5㎏ スプーン2杯、5㎏以上 スプーン3杯◆使用上の注意
・給与中の健康状態に異常がみられた場合は、ただちに給与を中止してください。
・生後3ヶ月未満、妊娠、授乳期の猫には与えないでください。
・乾燥剤が入っていますが、これは食べられません。
・医薬品等を給与する場合は、2時間以上をおいてから与えて下さい。◆保存及び取り扱い上の注意
・高温多湿・直射日光を避けて保存してください。
・本品は猫専用ですが、犬にも与えられます。1日の給与目安は体重5kgに付きスプーン2杯です。
・小児の手の届かないところに保管してください。
・賞味期限を過ぎた製品は与えないでください。[注意]天然成分を使用しているため、色調に差が見られることがありますが、品質に影響はありません。
追記 法人向け情報から一部内容を追加しました
レンジアレンはリンに特化した吸着剤ですが、
カリナール1やイパキチン、PEキドキュアはリン以外の老廃物も吸着するようです。
とくにこのPEキドキュアの場合、
リン以外の老廃物吸着をかなり大きくアピールしている印象をうけます。
ということは、そのへんをあまり前面にだしていないカルシウム系他2製品にくらべて、
その効果の期待もできるかもしれません。
腎不全の猫にあげてもだいじょうぶ?
猫の腎機能維持用につくられた製品ですので、もちろんだいじょうぶです。
(犬の腎不全でも使えます。)
人間目線のみためとにおい、味
みため
あけてみると、白くてさらさらした粉末でした。
つぶっぽさはほぼなく、ふわっとしたこまかいパウダーです。
におい
人間的には、まったく無臭にかんじられます。
味
うっすらと確認できるほのかなあまみ。
オリゴ糖がはいっているので、たぶんそのせいでしょう。
私からみると、色がつくレンジアレンなんかより
においも味も色もない(ように感じる)PEキドキュア。
どんな猫さん・犬さんでもうけいれてくれそうに思えました。
…が。
4匹の反応(クロ、チョビ、シロ、フク)
今回の味見では、乳酸菌などをあげるときにうちで毎日つかっている
「チャオプチ」をベースにしてみました。
チャオプチ自体は4匹の大好物。
そのままだせばかならず完食してくれたおやつです。
上の写真は、お皿のすくないほう(右)がフクちゃん用。
多いほう(左)がクロ・チョビ・シロ用です。
下の写真はPEキドキュアとチャオプチをよくまぜた状態。
(左右逆になっちゃいましたが。)
やはり少ないほうがフク、多いほうがのこりの3匹用。
PEキドキュア以外はなにもいれていません。
クロ
はい、どうぞ!
「(ぺろん)んー…。」
クロは気がすすまなそう。
ふたなめで終了してしまいました。
まぜたのはキドキュア1種類だけだし、
大よろこびで食べてくれるものと予想していたのですが。
(いつもはチャオプチにサプリ5種類もまぜるので、たいへんいやがられてます。)
もしかしたらクロのなかで、チャオプチ=まずいサプリの
方程式ができてしまったのかもしれません。
大すきなおやつだったのに、すっかりニガテにさせてしまったみたい。
なんか、ごめんなさい…。
チョビ
はい、チョビちゃ……ん…
「いらない!(シュバッ)」
あっ、まって…… ( ;∀;)
チョビはにおいをかいで一瞬で逃走してしまいました…。
そういえば、カルシウム系のカリナール1でもほぼおなじ反応をしていました。
どうやらチョビの傾向としては、カルシウム系サプリメント全般が苦手のようです。
鉄系のレンジアレンなら、いつも全ぜんぜん気づかずに食べてくれるんですけどね。
それにしても猫の嗅覚ってすごいなー。
私にはキドキュアをまぜないチャオプチとまぜたチャオプチ、
まったくちがいがわからないんだけど。
シロ
はいどうぞー。
「うまいうまい!」
大すきでした (^▽^;)
(キミはなんでもいいんだよね、おなかふくれれば。)
フク
フクちゃんも、どうぞ。
フクちゃんも大好きでした (^_^;
これならドライフードにかけてもいけそうかな?
クロ | チョビ | シロ | フク | |
PE キドキュア | ![]() |
![]() |
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うちの場合、女子には受けないけど男子にはおおむね受けてました。
まああんまり性別とは関係なさそうですが。
うちでつづけて使うとしたら、シロとフクちゃん専用のサプリにするしかなさそうです。
こんなときにつかうのがおすすめ
鉄系のリン吸着剤がニガテな猫さんに。
そして、カルシウム系のリン吸着剤をいやがらない猫さんに ^^;
PEキドキュアは、これひとつでいくつもの効果が期待できます。
体調改善用にサプリメントをあげたいけれど、
なにからあげていいかわからない、というときの
第一選択肢としてもいいかもしれませんね。
これをベースに、便秘がよくならなければすこし食物繊維をたしてみる。
BUNが下がらなければ乳酸菌などをちょっぴりプラスする、
というようにアレンジしていくとわかりやすそうです。
また、これは私の個人的な考えではありますが……
リン吸着剤に活性炭やシャンピニオンエキス、乳酸菌、食物繊維……
というように単独で複数あげるようになると、
猫にも人にも、色々な負担がふえていきます。
(お金や時間、猫のストレスなどなど)
もちろん別々にあげるほうが微調整はきくのでよりオススメではありますが。
状況によっては種類をへらさざるをえなくなるときもあるでしょう。
そんなとき、せめてこれだけでも続けられれば、ずいぶんちがうんじゃないかなーと。
たとえば、4kgの猫さんなら1回0.5g(添付の小さじ1)の1日2回(合計1g)が目安量。
1日に1gの粉末を食べてもらうくらいであれば、
猫さんのストレスも飼い主さんのお世話時間も、あまりふえずにすむかもしれません。
そして、PEキドキュアのボトル1本(60g)で2ヶ月くらいはもつ計算です。
ネットショップではだいたい3,000円前後で販売されていることがおおいので、
1ヶ月あたり約1,500円の負担ですみますね。(4kgの猫さんの場合)
入手先
公式サイトには獣医療者むけの資料が用意されているので、
おそらく動物病院経由でも入手できるのだとおもいます。
ネット通販で単独購入すると送料分で割高になることもありますし、
これだけをためしたいのであれば、
まずはかかりつけの動物病院に相談されてみるとよいかもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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コメント
安定のシロさま食レポ。楽しいです。これならうちの長男もいけるでしょう。12歳立派なおっさん。
カリナールも微妙な香りがあったのかいやがったのですが少な目にして今はOK。しかしあの形状の蓋はかなりの確率でもげます。それはコストの点で仕方がないのでしたら諦めますが。
おすすめ歯磨きってありますか?
ビルバック使ってみたのですが、末っ子にアレルギー?みたいなのが出て、お腹や足をなめまくりはげちゃびん。
ストレスなのかアレルギーなのか不明なので中止、スキンシップ増量して経過観察。
にゃあ×3さん
カリナールのフタもげますよね~。
使い終わりまでもったことないです。
今、うちではハミガキペーストの類は使ってないんです ^^;
口内炎にきくんだから口内環境にも良かろうと、ハブラシにきえ~るつけて磨いてます(笑)
我流の使い方なので自己責任でやってますが、とくに悪くなったりはしてないですよ。
はげちゃびん……ストレスでしょうかね?
うちのフクちゃんもハゲハゲです。(たぶんメンタル由来)
こんにちは~
関節炎に関するアドバイス、ありがとうございます☆
そうなんです、私も以前、関節炎の痛みのせいで以前より活発性がなくなったの
かもしれないので痛み止めを、と希望したのですが
人間より猫は痛み止めに関して副作用が深刻との事であまり勧められないと
様子見になっちゃったんですよ。
で、一体どんな副作用があるのかとネットでですが、調べたところ
非ステロイド系は胃腸障害と腎臓への血流の阻害とかが書いてありました(>_<)
いっそ食欲低下も考慮してステロイド系の方がいいのかなぁとも思いますが
以前、かかりつけ医は食欲増進の目的だけなら出来るだけステロイドは使わない方が
いい、安定剤や抗鬱剤の方がまだいい、と言っていたからダメかなぁ・・・
今度病院へ行くときにもう一度相談してみます☆
にゃあ×3さま、前回の記事のコメント欄に我が家の暖房事情を書きました(#^.^#)
何の参考にもならないとは思いますが・・・(Mさま、私信申し訳ございません!!)
サバトラーニャさん
なるほど……。
にーにーさんかかりつけの病院では痛み止め非推奨なのですね。
考え方の違いかもしれませんが、うちのかかりつけはむしろ推奨派かも ^ ^;
フクちゃんの口内炎では「ステロイドを毎日飲ませるくらいなら、痛み止めを毎日朝晩で!」と指示されました。
(結局効いてるのかわからなくて中止になりましたが。)
痛み止めも種類がいくつかあるようなんですが……猫の場合はどんなタイプが何種類あるのやら。
人間だといちばん弱くて安全性も高いとされてるアセトアミノフェンなんか良さそうですが、猫には厳禁!!なんだそうです。びっくり。
PEギトキュアも飲ませてるの?
ラプロス
飲ませてる子にすぐ
飲ませてるの?
時間の感覚開けて飲ませてるの?
ラプロス飲ませてるのであれば
かかりつけ医に相談した方が
いいと思います
何でも感でも自分勝手にやるのは
ニャンコちゃんにストレス
あげてると同じですよ
匿名さん
※すみません、当ブログのコメントは承認制なのですが、ワードプレスの設定上そのへんがうまく表示されないようで、ご迷惑をおかけしました。近々コメント設定を変更いたしますので、ご容赦ください。
ご心配いただきありがとうございます m(_ _)m
実は記事が前後しているのですが、キドキュアをテストしたのは10/1なので、ラプロスの投薬が始まる前なのです。
また、現在ラプロスを飲んでいる猫(クロ)にキドキュアを飲ませたのは、このときの一回きりです。
この記事の時点で飲んでいたのはフォルテコールでしたが、やはり念のため、キドキュアとは2時間以上あけております。
そのへんについて明記していなかったため誤解を与えてしまったようで、大変申し訳ありませんでした。
のちほど記事内にも追記しておこうと思います。
現在キドキュアは別の猫(シロ)に飲ませていますが、活性炭と同様の効果があるそうですので、薬のあとは時間をあけるよう気をつけたいと思います。
いつも読ませて頂き、参考にさせて頂いてます。
私もずっと気になっていたキドキュア を試してみました。
ずっと以前に買ってはいたのですが、血液検査でBUN数値が上がったのをきっかけにきよらと併用してみようと思いました。
でも大好きなご褒美チャオ缶に混ぜても逃げる!カリナールは大丈夫なのに。
足らないカロリー補給と乳酸菌を飲ませるためにキドナをシリンジであげていますが、それに混ぜても吐きそうになる!カリナールだと飲むのに…。
同じカルシウム系なのにお猫様はわかりません。
吐きけどめ&腸を動かす薬も飲ませ始めたので、薬との間隔が難しい…。
働くママには無理な薬かもしれません(泣)
ポーちゃんママさん
コメントありがとうございます m(_ _)m
キドキュアはどうも、猫によって好みがわかれるみたいですね。
うちではカリナールがだめな猫はキドキュアもだめでしたが……カリナールOKでもキドキュアNGな場合があるとは!
本当に、猫の好みは理解不能です^^;
キドキュアはひとつに色々入って便利そうだと思いましたが、逆に薬服用の制限がでてきて面倒なケースもしばしば。
すでにお薬を飲んでいたり、ほかのサプリを飲んでいたりする猫さんにはあまり向かないのかもなーという気もしてきました。
なかなか難しいですね。