SNSをご覧いただいている方はすでにご存じかと思いますが……
2023年5月17日午前0時5分、クロが息をひきとりました。
本当に長いあいだ、たくさんの方に見守っていただき、ありがとうございました。
享年20歳1ヵ月。
腎不全と診断され、闘病を開始してからも約9年がんばりました。
じゅうぶん大往生といっていい最期だと思います。
亡くなる前日のようす
朝から視線はぼんやりしており、目の前で手を動かしても反応はなし。
もう目が見えていなかったのかもしれません。
意識ももうろうとしているようです。
この日は仕事でしたが、クロのことがあるので午後からお休みをもらいました。
すでに自力で寝がえりや頭を動かすことはできない状態。
それでもおしっこをすると、ほんの少しもぞもぞと動きがあるのでわかります。
量は少しずつですが、合計7回おしっこをしました。
最後のおしっこは17時半です。
おしっこのたびにぬれタオルや蒸しタオルで体をふきました。
体が乾くのを待つあいだ、シリンジやコットンで少量の水を口にふくませます。
わずかではありますが、毎回ちゃんと飲み込んでくれました。
体が痛くならないよう、1~2時間おきくらいに体勢をかえました。
最期のとき
夕食後はずっと隣にいたのですが、うっかりうたたねをしていたようです。
気付くと、時刻はすでに23時半をまわっていました。
クロが呼吸をしているのを確認し、安堵。
体勢を変えてマッサージをし、口に水をふくませるとまだ飲み込んでくれます。
せめて「クロが今生きて、ここにいる姿」を残したいと思い、写真と動画を撮りはじめました。
すると5分もしないうちに呼吸が変化しだし……
直観的に、これはもうあぶないかもしれないと感じました。
結局動画はスマホを固定して放置。
私はクロの手や体をなでながら声をかけ続け、そのまま臨終へ…
(生きている姿を残そうとした動画は、皮肉にも旅立ちの記録になってしまいました。)
これまで私が看取ってきた猫たちのなかでは、いちばん穏やかで静かな最期でした。
お別れの時間
クロが息をひきとったのは、17日に日付がかわった直後でした。
とりあえずクロを寝床からあいている箱にうつし、朝を待ちます。
夜明け後は冷房のきいた部屋へ移動させ、保冷剤をいれて安置。
心の整理がつかないので、丸一日お別れの時間をとりました。
埋葬
翌18日。
朝食を終えてから2時間ほど、改めてクロと向き合ってすごしました。
前日からの暑さであまりゆっくりできないため、午前中には庭に埋葬します。
お墓はフクとチョビのすぐそば、バラの根本です。
ちょうどたくさん咲いている庭のバラやミニバラを、クロのお墓にも供えました。
うちの庭に迷いこみ、行き倒れていたあの日から約20年。
当時はこんなに長く一緒に過ごすとは、夢にも思っていませんでした。
おわりに
ずっと以前のことです。
クロに出会うまで、うちの猫たちの寿命は長くて7~8歳。
あっという間にお別れがくることを繰り返し、心は疲弊していきました。
だったら、一緒に長くすごせれば幸せな時間が長いし、お別れの悲しみも減るのでは…?
そう考えていた時期がありました。
実際、ブログ初期のコメントにそういった返信をしてしまったことがあり、反省しています。
今、それは完全にまちがっていたと言わざるをえません。
おそらくはまったく逆。
長くすごせば長くすごしたぶん、別れはつらくなるのだと思います。
フクを亡くしたときもつらく悲しい気持ちでしたが…
今回のクロとの別れは、それ以上に厳しいものでした。
喪失感から立ち直るにはまだしばらく時間がかかりそうです。
クロの闘病の総括をふくめ、一緒にすごした日々をふりかえりながら、今しばらくこのブログを続けていきたいと思います。
コメント
いつもブログを拝見するだけでコメント等残したことはなかったのですが、この度のクロちゃんの訃報を拝見して初コメントさせて頂きます。
まずはクロちゃんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。
クロちゃんの1歳下の猫を飼っており、その子が4年前に腎不全で死にかけた時にネットで情報を探し求め、その際にこちらのブログにたどり着きました。ものすごい情報量で、獣医のアドバイスよりよほど参考になると、有難く拝見し、一体どれほどの薬や餌やサプリやグッズを真似したか数え切れません。お陰様で、体調が安定してからも、時々こちらを訪問させて頂いておりました。いつ見ても年齢の割に若々しいクロちゃん。そのクロちゃんを見ていつも安心し、クロちゃんに続け!と目標にさせて頂いておりました。
ですが、少し見ぬ間にまさか・・・。年齢的に全然意外じゃないのに余りにもショックで泣きながら最期の様子を拝見しました。お辛い中、最後まで色々シェアして下さり有難うございます。
クロちゃんを大事に大事にお世話しているM様と、そんなM様に全幅の信頼を寄せ、身をゆだねていたクロちゃんがとても可愛らしくて大好きでした。
たとえ複数猫がいたとしても、大事に思っていた子の喪失感はそう簡単に埋まりませんよね。全力投球でお世話されたM様の喪失感はいかばかりかと思います。シロちゃんの事もあり、心配は尽きないと思いますが、クロちゃんの闘病生活で、ご自身では無意識でも相当お疲れだと思います。どうか日々、無理をし過ぎずお身体大事になさってください。
優しいお言葉、ありがとうございます。
一緒に悲しんでいただけて、少し心が軽くなるような気がしました。
悲しみが癒えるまでにはまだ時間がかかりそうですが、無理のない範囲で、少しずつ前へ進もうと思います。
くろまるさんの猫ちゃんが、クロよりもっともっと長生きしてくれることを祈ってます!