保護直後は、耳も目も舌も、黄疸と貧血でまっきいろでした。
舌の色がちゃんとあかいのを見ると、すいぶんよくなってきたなーと感じます。
だいぶ容態もおちついてきたし、このへんでいちどフクちゃんのまとめでも。
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保護
仕事おさめの日、ちいさなボロボロの猫を保護しました。
保護直後、庭でにゃんにゃんカロリーを3袋なめましたが
それきりまるくなってうごかなくなってしまい……
かかりつけの動物病院へつれていったところ、即入院。
入院
猫は、あたたかいケージのなかでようやくおちついたようでした。
検査結果はFIV陽性。
腎臓がわるくて貧血と脱水もひどく、背中の皮をひっぱると、かたまってもどりません。
あんなにひどい脱水状態を見たのははじめてです。
やせててきたなくてくさくて……かなりひどい状態ではありましたが
とてもひとなつこく、いうこともよくきくので、病院でもかわいがられてました。
退院・自宅療養
フクちゃんの口の中(上あご)には潰瘍でおおきな穴があいており、
歯石や歯肉炎で歯と歯ぐきもぐちゃぐちゃ。
のどのおくや舌は炎症で赤くただれています。
入院中の消毒と抗生剤で膿はだいぶでなくなりましたが、
退院後もまだ、朝晩の傷口洗浄と消毒はかかせません。
あたたかい流動食をいれるとポカポカするのか、すぐ寝てしまいます。(写真)
ドライフードが好きなようですが、とにかくお口がいたいので
口からごはんを食べるのはつらそうでした。
それでも体力をつけるため、しっかり栄養をとらなくてはなりません。
病院からは鼻チューブでの流動食を指示されました。
経鼻チューブについて
この経鼻チューブ、以前クロが食欲不振になったときにも提案されましたが…
クロに鼻チューブはつらいだろうと思い、そのときは強制給餌で回復をめざしました。
今回フクちゃんの経鼻チューブを経験して感じたのは、
そこまでチューブをおそれることはなかったかな、ということ。
いやいや口から食べさせて飼い主も猫も消耗するくらいなら、
はやめにチューブをいれて体力の回復をまつというのも手かもしれません。
むしろこちらのほうが猫の負担はすくないのかも。
チューブにいたみなどもないらしく、フクちゃんは終始ごきげんでした。
もちろん鼻にチューブがはいっていても、口から食べたり飲んだりはできます。
食べられる範囲で自力ですきなものを食べてもらい、
たりない栄養をチューブでおぎなうということもできました。
経鼻チューブは一時的なものなので、1ヶ月ていどで交換が必要だそうです。
(部分麻酔なので手術などはなく、負担はかるい)
回復後にまた口から食べてくれる可能性があれば、経鼻チューブに。
お口のトラブルなどで口から食べるのがずっとむずかしい場合は
胃ろうチューブや経腸チューブをせなかやわき腹などにつけるのだそうです。
(そちらは手術が必要)
むしろ鼻チューブよりエリザベスカラーのほうが負担がおおきそうでした。
布などのソフトタイプのカラーであれば、違和感もすくなくすごせるかもしれません。
警察へ届けをだす
ちょっとおそくなりましたが、交番で猫の保護について届出。
(拾得物預かり書と、飼育受託書)
同時にまよい猫の届出がでていないかも確認してくれましたが
ざんねんながら、フクちゃんに該当するものはないようでした。
このとき担当してくれたおまわりさんが猫飼いさんで、
猫を保護したあとうちで面倒をみているというとホッとしてました。
(直接もちこまれるとさいごは保健所なのでつらいんです…とのこと。)
ただ、自宅で保護しながら届出をだす場合は写真が必要になるので、
猫の特徴がわかるような全身写真を数枚持参すると手続きがスムーズです。
うちは今回写真がなかったので、おまわりさんが写真をとりに家にきてくれました。
チューブがちぎれた!
チューブ給餌の要領もだいぶつかめてきたころ。
その日の朝フクちゃんは食欲旺盛で、寝おきからカリカリを食べまくってました。
なので本当なら無理をせず、チューブ給餌はみおくるべきだったかもしれません。
でもいっぱい食べてほしいと、ついふつうにキドナ1包を注入してしまい……。
出かける直前に確認したら、カリカリとキドナは全部嘔吐。
やはり食べすぎで、胃の負担になってしまったようです (;д;)
そして、その横になにかみなれないもの。
なんと経鼻チューブのきれはしでした。
病院でチューブをぬかれる
翌日、朝いちばんで病院へ。(前日は休診日だった)
チューブがちぎれてでてきたことをつたえると
口から食べてるならもうぬいていいです、とチューブをぬかれました。
おお!チューブがないとけっこうオトコマエだね、フクちゃん。
なんとかおちつく(イマココ)
チューブをぬいた直後は丸一日くらい食欲がおちていましたが、
いまではすこしずつ食欲も復活中。
ウェットやスープ、ペーストタイプのフードは口にしみるらしく、あまり食べません。
現在はもっぱらjpスタイルやハッピーキャットのドライを丸のみしてます。
ちいさい粒のタイプはかえって傷口にすっぽり入りこんでつらいようです。
おじいちゃん猫だと思っていたのだけど、意外とまだわかいのかしら、フクちゃん…。
するどい目つきなのに、子猫のようにかぼそく可憐になく甘えんぼうさんです。
(そのせいで保護したときは子猫かと思っていた。)
このままもとの飼い主さんがでてこなくて、もし傷や病気もおちついてくれたら、
里親さんの募集とか、できるかなぁ……むずかしいかなぁ。
とってもいい子で人間大好きなので、
できれば愛情をひとりじめできるようにさせてあげたい……。
気になる症状
上あごのおおきな傷穴にはすぐフードがつまり、放置すると化膿します。
なので、その穴につまったフードのカスを朝晩綿棒で掃除し、ぬらした綿球で洗浄。
さらに、いただきもののコロイダルシルバーをぬっています。
あとはササヘルス(こちらもいただきもの)も朝晩ひとたらし飲ませて。
そして……フクちゃん、とにかくすごく体をかゆがります。
これまで寝たきりだったときはあまり気にならなかったのですが
すこし動けるようになると、かゆみがつらいようです。
皮膚疾患にいいだろうと、フクちゃんにも朝晩JINをちょっとおおめに。
鼻チューブがとれたらエリザベスカラーもサヨナラできるはずでしたが、
かきむしりがひどく血が出るので、カラーは再装着。
やっぱり軽くてやわらかい布製のカラーにすべきかなーと検討中です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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コメント
こんにちは
フクちゃん(良いお名前ですね)順調に回復しているようでよかったです!
歯を見た感じ、色的にはそこまで年寄りでもなさそうですね
私自身の今までの保護猫を見て来た経験では、保護までの栄養状態が悪い(ろくでもない飼い主のもと粗悪なフードを好き放題食べ続けた子も含め)と、若くても歯が抜けて、でも歯の色は若いので真っ白という子を数匹見て来ました。そういった子で口内炎がある子もよく見ますが、潰瘍で穴が空いているという程の子には出会った事がないのですが…フクちゃん、口蓋裂とはちがいますか?先天性のものと、交通事故などで衝撃を受けての後天的なものとありますが、先天的なもので生まれつきごはんがうまく食べられないと、慢性的に栄養不足になり若くして老猫のようになる事があります。口蓋裂だと、手術で治る可能性があります(腎臓などの内臓が麻酔に耐えられるかどうかがまず問題ですが)
皮膚のかゆみは私でしたら、大前提ですが駆虫と(疥癬やシラミは、ふつうのマダニやノミなんかとは駆除できる薬の種類が違いますので注意が必要です。疥癬は皮膚の検査ではわからない事もありますので、私は状態の悪い猫にはひととおり全部駆虫するようにしています)真菌を疑います。真菌は本来かゆみは出ませんが、ハゲを気にして掻いてるうちに痒がるようになる子は居ます。あとは今時期なので、寒い場所から暖かい場所に入ってしもやけみたいになっている可能性もありますが。。
そうそう、鼻カテーテルは人間が思うほど気にしないんですよね。口から強制給餌する10倍は猫に負担が無い気がします。同じく、喉から入れるチューブや胃ろうチューブもやりましたが、猫は全く気にしません。書かれているように、エリザベスカラーのほうがよっぽど嫌がりますね〜。私はチューブを入れる事に最早まったく抵抗はありません。口からの強制給餌はみんなまぁまぁするのに、鼻カテになると「チューブでぐるぐるにしてまで、自然に逆らって生きながらえさせて…」みたいに批判的になるのがちょっとよくわかりません…。
肉球はどんなかんじですか?生粋の野良だと肉球はカサカサですが、家猫経験がある子だとキレイだったりします。でもここまで人に慣れているってことは、少なくとも世話をしている人間はいたはずですから…人間の勝手の犠牲になるのはいつも弱い存在ですね。フクちゃん、このまま回復していくことを願っています!
まなさん
参考になるアドバイスの数々、ありがとうございます!
◆口蓋裂の可能性
私自身は猫の口蓋裂の実物をみたことがないのでなんともいえないのですが……
病院でみてもらったときにはそのような指摘はありませんでした。
とにかく大きな潰瘍さえおさまれば、口蓋裂由来なのかそれ以外なのかがわかるかもしれないです。
最新の検査ではクレアチニンが正常値になっていたので、うまくすれば手術も可能かも?
◆かゆみ
駆虫は、退院したときにスポット薬でノミ・マダニ・ハジラミの対処だけはしました。
ただ疥癬や真菌などの知識がなかったのでそのへんは全くノータッチです。
そちらの対策についてもすこし調べてみたいと思います。
改めてガビガビしている胸元をかきわけて確認しましたが、皮膚自体がうっすら赤かったので、やはりしもやけではなくなんらかの皮膚疾患のような気もします。
◆鼻チューブ
フクちゃんの経鼻チューブの経験は本当に目からウロコでした。
今後ほかの猫たちが食べられなくなったら、私も迷うことなくカテーテルのお世話になると思います。
◆肉球
実は…柔らかくてぷよぷよなんですよ~(涙)ショックでした。
足の裏だけみたら完全に室内飼いの猫です。
保護したのは賃貸アパートの敷地内なので、引越しにともなう置き去りなのかもしれませんね。